葬儀において、女性の喪服と言えば一般的には“スカート”。

そして、葬儀でスカートを着るときの必須アイテムはストッキングですね。

ストッキングを選ぶとき、「黒のストッキングでいいのかな?」「肌色ってNG?」と迷った経験はありませんか?

ストッキングには、薄いタイプから厚手のタイツのようなものまでさまざまあり、迷いますよね。

何を履くのが正解なのか、マナー違反はしたくないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、葬儀の場にふさわしいストッキングの選び方を詳しく解説します。

1. 葬儀に履くストッキングの基本マナー

まずは葬儀における、ストッキングの基本的なマナーについて解説します。

肌を露出しないためのストッキング

葬儀は故人とお別れする神聖な場面ですので、正しい服装で参列しなければなりません。

女性の場合、和装なら着物で足が見えませんが、洋装はブラックフォーマルドレスなので、足が見えてしまいます。

葬儀では「肌を露出すべきでない」という考えがあるため、洋装では原則的にストッキング着用がマナーとなります。

黒の無地ストッキングが基本とされる理由

葬儀では、喪服はもちろん、靴、バッグなども黒を選びます。

亡くなった人への弔いの意味を持つ“黒”のストッキングを履くのが基本的なマナーです。

しかし、黒だからといって光沢のあるものや、柄が入っているものは喪服の上品さにも合わず、フォーマルな場面には適しません。

大切な人との最期の別れの場面には、“黒無地”のストッキングがふさわしいでしょう。

肌色ストッキングが避けられる背景

喪服を着るときは、極力肌の露出を避けるのがポイントです。

肌色のストッキングの場合、ストッキングを履いていても“肌”が見えている印象を与えてしまうことから、黒のストッキングを選ぶべきとされています。

ただ、地域差や年齢層による違いもあります。

葬儀に関しては、「古くからの慣習をとにかく守る」といった地域もあれば、風習が緩和されている地域もあります。昔ながらの風習が根付いている地域では黒いストッキングをマナーとしていることも多い傾向にあります。

しかし、一方では「訃報を聞いてとにかく急いできた」という印象をもたらすことから、肌色のストッキングを履くことをマナー違反と考えないケースもあるようです。

「どっちを履いたらよいか迷う」という際は、基本的には黒のストッキングを履くことをおすすめします。

また、年齢が若い方は薄手のストッキングでも特に問題はないかもしれませんが、「肌を見せるのに抵抗がある・寒さで足が冷える」などを気にする中高年以上の方もいらっしゃるでしょう。

マナー違反とならない範囲で、寒さ対策の観点からストッキングのなかでも少し厚めのタイプを選択するといいかもしれません。

2. 葬儀のストッキングを選ぶ際の色・厚さ・柄とは

喪服に黒いストッキングで葬儀に参列する女性の画像

続いて、ストッキングの色や厚さ、柄の選び方についてご紹介します。

葬儀で着用するストッキングの色

大切な存在の人の“死”を悲しみ、最後の別れとなる葬儀への参列時に着用する「喪服」。日本では黒一色でまとめるのが葬儀参列時のマナーで、前述した通り、ストッキングなどの小物も黒です。

実際葬儀の場でも、黒以外のストッキングを着用している方を目にする機会はほぼありません。

葬儀で着用するストッキングの厚さ

ストッキングには、使っている糸の太さや重さを表す「デニール」という単位があります。

デニールの数値が高ければ生地が厚手となり、逆に数値が低ければ薄手です。

葬儀のストッキングに適しているのは、少し肌の透け感がある薄いもの。だいたい20~40デニールを目安としておくといいでしょう。

50デニールを超えると肌が透けず、厚すぎてとタイツに見えます。

タイツはカジュアルな雰囲気になることから、葬儀の場面においては不向きと考えられています。

ただし、寒い時期の積雪地域ではタイツを着用しても問題ないケースがある他、近年では「寒い時期にストッキングを強要するのはおかしい」という声があがるなど、時代の変化とともに、葬儀マナーも変わりはじめているようです。

葬儀で着用するストッキングの柄

喪服に合わせるストッキングは、無地が基本です。「黒い色だから」といって、おしゃれな雰囲気のものを着用するのは、葬儀の場ではタブーです。

葬儀では、柄のない“無地”のストッキングを選ぶのがマナーです。

3. 冬場や寒い時期の防寒対策

真冬など雪が降る時期の葬儀では、寒さ対策も必要です。タイツを履いて足元を温めたいところですが、葬儀のマナーを重んじるべきという考え方もあります。

前述したように、近年では、寒い季節にストッキング着用を強要するのはおかしいという声があがっていますが、昔ながらの風習が根付いている地域では、タイツ着用がためらわれるのではないでしょうか。

厚手タイツを避けながらの防寒対策としては、裏起毛風の機能性ストッキングを着用するという方法があります。

また、1枚目に肌色のストッキング、その上から2枚目として黒のストッキングを履く、“ストッキングの重ね履き”をする方もいます。この方法は、2重のストッキングで暖かく、それでいて肌も透けます。

タイツを選んでも良いのか、二重履きなどで対策した方が良いのか判断がつかずにご不安なときは、マナー違反とならないように、まずは参列する親族間で話し合うのも良いでしょう。

4. ストッキングが伝線した場合の対処法

喪服に黒いストッキングを着用して葬儀に参列する女性の画像

薄手のストッキングは、ちょっとしたことで伝線しがちです。

ご自宅で喪服を着て葬儀場に向かう場合、着替えの最中や移動中に、何かに引っ掛けることもあるでしょう。あるいは、すでに伝線したストッキングを履いてしまっている場合もあります。

葬儀場でストッキングが伝線していることに気づいたら、近くのコンビニや100円ショップなどで購入できるかもしれませんが、葬儀直前に買いに走るのも大変です。葬儀場についてから慌てないためには、予備を持参すると安心です。

伝線範囲が狭ければ、透明のマニキュアを塗ることでそれ以上の広がりをおさえることが可能です。応急処置ができるように、透明マニキュアを持参しておくのもいいでしょう。

5. 葬儀でのNGストッキング例

ここでは、葬儀に参列する際に着用するストッキングの、具体的なNG例をご紹介します。

真っ黒なタイツ

黒々としたタイツは、透け感ゼロのカジュアルな印象になりますが、前述したように、積雪地域では容認されている場合もあります。また、最近は厳密に“マナーに合わせる”ことを疑問視する声もあります。

派手でカジュアルなタイプ

ラメ入り、柄物、網タイツ、メッシュなど、派手なストッキングは葬儀場でかなり目立ちます。

「故人を偲ぶために参列した」というよりも、パーティーにでも参加するような印象を持たれるでしょう。

葬儀という厳粛な式において、着飾るようなストッキングは避けるべきです。

葬儀にそぐわない色味

肌色や白、グレーなど明るめのストッキングはもちろん、紺色や茶色などのカラータイツもNGです。

また、光沢があるストッキングも目立つので避けましょう。

このようなストッキングやタイツの着用は、葬儀という厳粛な場を損なう恐れがあることはもちろん、ご遺族や故人に対しても失礼なので避けるべきです。

葬儀では黒い色で故人を偲ぶことが重要です。

6. よくある質問(FAQ)

葬儀のストッキングに関するQ&Aのイメージ画像

葬儀における“ストッキング”に関するよくある質問を見ていきましょう。

Q. 肌色ストッキングしか持っていません。大丈夫ですか?

地域によって肌色ストッキングが許容される場合もありますが、基本は黒が無難です。

コンビニや100円ショップでも黒ストッキングを購入できるので、葬儀前に買っておくと安心です。

葬儀までのスケジュールが差し迫っていると慌ただしい気持ちかもしれませんが、故人の最期のお別れに静粛な気持ちで参列できるように黒いストッキングを準備することをおすすめします。

Q.黒のレギンスでも大丈夫でしょうか?

レギンスは「腰から膝まで」「腰から脛まで」「腰から足首まで」と、様々な長さが選べるファッションアイテムです。

たとえ色が黒くても、足首が露出するだけでなく、タイツ同様カジュアルな印象を与えてしまい、悪い意味で目立ってしまいます。

故人を弔う場には“黒”の喪服を着用するのがマナーです。ストッキングは喪服の一部ともいえるアイテムですから、カジュアルな印象を与えるレギンスは避けましょう。

まとめ

葬儀に参列する際、「家に肌色しかないけど大丈夫?」「タイツならあるけど…」など、ストッキングの色や厚さで悩む方も多いでしょう。

マナーに迷ったら「黒・無地・20~40デニール」を基本としたストッキングを選ぶことをおすすめします。

柄入り、メッシュ、光沢のあるカジュアルなものは、カジュアル過ぎて葬儀の静粛な場面には不向きなので注意しましょう。

冬の葬儀では薄手のストッキングは寒く感じるため、タイツを履きたくなることもあるかもしれません。

ただし、肌がまったく透けないタイツは、葬儀のセレモニーには“ふさわしくない”と考えられてきた歴史があります。

寒い季節は、見た目が薄手に見える機能性ストッキングを着用したり、「肌色・黒色」と2枚を重ね履きしたりすると、マナーを守りながら防寒対策ができるので安心です。

故人とのお別れを不安なく過ごせるように、ストッキングも喪服の一部として準備しておきましょう。

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