こんにちは。服部葬儀社 相談員の横尾です。

 

2021年12月18日現在、新型コロナウイルスのオミクロン株が世界86ヶ国で大流行している中、日本では感染者がほぼいない状態です。今後の日本でも感染拡大の再来はあるのでしょうか。

新型コロナウイルスの感染が拡大していた頃の葬儀とはいうと一般参列者をお断りして家族・親族のみで行ったり、家族・親族のみで行う予定のところを家族のみに制限したりと感染防止のために密にないようにする方が多くいらっしゃいました。

一方、法要に関してはどうだったのでしょうか。49日法要や一周忌法要、三回忌法要などのメインとされる法要に関しても同様に会食を伴った「法事」を控えたり、親族を呼ばず自宅で家族だけで読経をいただくのみにしたりするなど、縮小方向で法要をされていたようです。

新型コロナウイルスの感染が落ち着いた今、多くの方はどのようにしているのでしょうか。今回は現在の法要事情のお話しです。

 

◆法要・法事とは

お話の前に法要と法事の違いをご案内します。

「法要」とは、僧侶にお経をいただき供養していただくことです。法要後に会食をおこなうなどの一連の呼び方として、「法事」と呼ばれます。

 

 

 

◆感染の縮小に伴う法事の増加

 

・急激に増えた法要

北海道で新型コロナウイルス感染が縮小方向に進むと同時に会食を伴った「法事」を行う方が急激に増えてきました。今まで感染拡大を懸念して、法事を行いたかったが行えなかった。という事が明白で、多くの方が、新型コロナウイルスのために自粛されていたという事を肌で感じました。

 

 

・葬儀に親族を呼ばなかった方の法要

新型コロナウイルスが蔓延している時に葬儀に親族を呼ばずに家族のみで行っていた方は、感染者が落ち着いた期に「葬儀に呼べなかった親戚を呼んでの法要」という方も増えています。
もともと49日法要に関しては家族のみで行おうと考えていた方も新型コロナウイルスの感染が落ち着いた今、葬儀の時に親族を呼べなかった代わりに来られなかった方に法事に来ていただこうと考えを変えたという方も多くいらっしゃいました。

 

 

 

◆葬儀後の法要

法要にもいくつか種類があります。葬儀後に行われる代表的な法要をご紹介します。

 

・忌日法要(きじつほうよう)

初七日(しょなのか)、二七日(ふたなのか)と続き、三七日、四七日、五七日、六七日、四十九日(七七日)、百箇日(ひゃっかにち)と続きます。

一般的に重要とされている忌日法要は、初七日、四十九日とされています。

初七日とは亡くなってから最初の七日目、二七日とは二回目の七日目という意味であり、「27」という意味ではありません。その後は、三回目の7日というように続き、7回目は7日が7回目として掛け算で49日になるわけです。

仏教での忌日は「亡くなった日を入れて」数えられます。例えば5月1日(火曜日)だとした場合には、初七日は5月7日(月曜日)となります。

私は、49日の日をご遺族にお知らせすることがありますが、どのように調べているかというと、亡くなった日が火曜日であれば、カレンダーで次にくる月曜日をみて、7回目の月曜日を49日と確認してご案内しています。

 

 

月忌法要(がっきほうよう)

「月命日(つきめいにち)」と呼ばれることが多い「月忌法要」ですが、毎月の亡くなった日にちに法要を行うというものです。
5月6日に亡くなったとした場合、毎月の6日に行うというものです。

 

 

・年忌法要(ねんきほうよう)

「年忌法要」は、命日から年単位で数えて行われる法要です。

代表的な年忌法要は、

一周忌(いっしゅうき)、三回忌(さんかいき)、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌と続きます。その先にもありますが、一般的な「弔い上げ(とむらいあげ)」は最短で三十三回忌といわれています。

(弔い上げとは、その方に対しての決まった日に行われる法要を終わらせことを指します。現実では、完全に終わらす事もありますが、そのあとに亡くなった方と合同で法要を行う事もあります。)

 

年忌法要に関してはわかりにくく注意が必要です。

命日より一年目は「一忌」はわかりやすいのですが、翌年の2年目は「三忌」になります。

「一忌・三忌」では、「周」と「回」が異なっており、誤解しやすいので注意が必要です。数え方としては、先にご紹介した「忌日法要」と同じ考え方になります。

 

 

 

◆法要・法事は親戚を呼ぶべき?

法要や法事に親族を呼ぶべきか。に関しては、地域や親族間の慣習により大きく異なる場合があり、一概にいう事はできませんが、北海道での平均的な慣習としてご参考にしていただけたらと思います。

また、多くの親族に来ていただく場合は、土日祝日などに合わせて行うと来られる方の都合がつけやすいです。その際は、該当の日より前倒しで設定します。

 

・葬儀後の主な法要・法事

亡くなってから七日目に行われる「初七日」はとても重要な法要です。かつては初七日に葬儀に参列していただいた親族を中心に来ていただき、会食を伴った法事を行っていました。

しかしながら、亡くなって7日目に行われる法事は葬儀が終わりわずか数日で訪れてきます。そのような事もあり、「初七日」はだんだんと家族だけで自宅で行う方が多くなってきました。

 

その他、親族を呼んで会食を伴った「法事」を行う重要な法要としては、

忌日法要では四十九日、年忌法要では、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌が多いようです。

「月忌法要」に関しては、親族に来ていただき会食を伴う法事は稀で、僧侶の方に自宅に僧侶来ていただき、家族のみで行う場合がほとんどです。

 

 

・家族で方針を決めたら親族にも相談を

特に初めて法事を行う場合は、家族で方針を決めた後に本家の親族または中心人物に招待する親族の範囲等、確認を取るとよいでしょう。

理由としては、親族間で特殊な取り決めもあるかもしれませんし、呼ぶべき人を忘れてしまったといったミスは起こりやすいものです。

 

 

 

◆繰り上げ法要と忌日法要

北海道特有の慣習として、「繰り上げ法要」というものがあります。
これは、お葬式が終わり、火葬場から帰ってきてから行われる法要ですが、初七日から四十九日まで行われる読経をその場で行うというものです。

本来、葬儀に参列した親族は、初七日から四十九日まで7回ある法要に参列すべき。という考えです。

かつての北海道は交通手段が乏しいうえ、長距離に及ぶことも多い為、遠方の方が毎週のように遺族のもとを訪れる事は現実的ではないという意味がありました。繰り上げ法要は、「来られない方のために行われる読経(法要)」を火葬直後で親族が揃っているうちに行う。という位置づけです。

ご葬儀後に繰り上げ法要を終えられたご遺族より、次のような質問がされる場合があります。
「火葬後に繰り上げ法要で49日までのお参りは済んでいるから、そのあとの初七日、四十九日は必要ないのでしょ?」とお話しをされることがよくあります。

確かに繰り上げ法要の後に遺族も同席していますが、参加できない方のために行われる法要なので、遺族としては決まった日に法要を行わなければならないのです。

 

 

◆まとめ

・新型コロナウイルスの感染拡大が収まった現在、葬儀も法要もなるべく人が集まらないようになってきました。特に会食を伴う「法事」は延期や中止をされる方がほとんどでした。

・現在新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き始めたと同時に急激に会食を伴った「法事」が増えてきました。

・葬儀後の法要には、「忌日法要」、「月忌法要」、「年忌法要」があります。
会食を伴った「法事」での忌日法要では四十九日。年忌法要では三回忌、七回忌、十三回忌が一般的に行われます。

 

 

 

 

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