こんにちは。服部葬儀社 相談員の中道 剛です。
家族葬という言葉をよく耳にするようになってしばらく経ちますが、「家族葬に参列しなければならない親族は何親等までですか?」と聞かれて明確に答えられる方は少ないと思います。
また、家族葬で友人や近所の方など一般の方は葬儀に参列することができるのでしょうか?
今回は、そもそも家族葬とは何か?家族葬に参列する親族の範囲はどこまでなのかを中心にお話します。
目次
◆遺族・親族と一般会葬
葬儀の会葬者の種類は大きく3つに分けることができます。
・遺族とは
遺族とは一般的に「故人と生計を共にしていた親族」とされており、内縁の配偶者でも遺族とされることがあります。
もちろん、同居の子供が成長して、別世帯になったとしても遺族にはかわりありません。
通常この遺族の中から「喪主」が立つことになります。
・親族とは
親族には血縁関係がある「血族」と、血縁関係がなく婚姻によって親族となる「姻族」の二通りがあります。
2親等や3親等などの数字は世代数とされ、一世代移動するごとに1親等増えていきます。
法律上(民法)での考えでは、親族とは「6親等以内の血族」、「3親等以内の姻族」とされています。
・一般会葬とは
一言でいうと親族以外の方たちです。友人・知人の事をさし、お友達や町内会やご近所さんなどがこちらに入ります。
一般の会葬者が入る葬儀のことは「一般葬」と呼ばれます。一般葬は故人や遺族のお付合いの範囲によって、一般会葬者が少ない葬儀もあれば多い葬儀もあります。
また、司会や受付・会計を町内会や会社関係者が行う場合、その方々も一般会葬者に含まれます。
◆家族葬とは?
まず、家族葬という言葉を整理してみましょう
家族葬とは「家族を中心とした比較的小規模な葬儀」と表現され、会葬者の明確な区切りは特にありません。
そのため、家族(遺族)と親族のみの場合もあれば、親しかった知人など一般の会葬者を含めた小規模な「一般葬」の事も家族葬と呼ばれることがあります。
とはいえ近年は、家族葬とは、一般会葬者の入らない家族と親族のみの葬儀をさす場合が多くなりつつあります。
◆結局、親族はどこまで呼べば良いの?
それでは具体的に呼ぶ範囲をどのように決めているのかみてみましょう。
・親族を呼ぶ範囲は決まっていません
近い親族とはいえ、ほとんど交流の無い方もいるかもしれませんし、遠い親族でも住居が近く交流が深い方もいるかもしれません。
答えとしては、線引きはありません。しいて言えば、民法で定められている親族という範囲でしょうか。
・お知らせする親族の目安
親族の中でお知らせをする範囲は特に決まってはいませんが、現実的にお付き合いのある親族に訃報の知らせが必要となります。
ではその目安の例をを見てみましょう。
・会う機会が多い親族
・年賀状をやり取りしている
・冠婚葬祭で呼んでいただいたことがある親族
・その他親族の行事で顔を合わせる
・市内や近郊に住んでいる親族
といったところでしょうか。
血族と姻族それぞれの中心になる方に連絡して、その他の親族に訃報の連絡をしてもらうという方法もあります。
お付き合いが極端に広くなければ、新聞のおくやみ欄に出すことで、連絡が漏れていても会葬に来ることができるので、検討してみるのも良いかもしれません。
おくやみ欄に関する詳細は、こちらのブログ(新聞のおくやみ欄と家族葬。新聞掲載はする?しない?)をご覧ください。
◆葬儀スタイルを事前に考えておく必要があります
遺族側として親族呼ぶ範囲を決める前にまず、親族のみの家族葬にするのか、一般会葬者にも会葬していただく葬儀スタイルにするのか。を決めなくてはなりません。
故人や遺族のお付き合いが広く、多数の一般会葬者が参列することが予想される場合は、家族葬ではなく一般葬となります。
また、親族だけの場合でも広く親族に声をかけるのか、本当に近い親族で行うか、親族も呼ばすに家族だけで行うのか。
等々、選択肢がとても多くあります。
万が一大切な家族が亡くなった時に、これらすべてを短い時間の中で考えるのはとても困難といえるでしょう。
迷われた時は、本家などの親族に相談するのも良いのですが、葬儀の経験豊かな私たち服部葬儀社でもご相談は可能です。その際は遠慮なくお声がけください。
◆まとめ
・亡くなった家族(遺族)のほかには、血のつながりのある「血族」と婚姻によっての「姻族」を合わせて「親族」と呼びます。
・家族葬とは、「家族を中心とした比較的小規模な葬儀」とされていますが、少人数であれば一般会葬者も入る葬儀も家族葬と呼ばれることがあります。近年は親族のみをさすことが多くなりました。
・訃報を知らせる親族の範囲は決まってはいませんが、近隣に住む親族や現実的に親交のある親族にお知らせすることをおすすめします。
また、血族と姻族それぞれの代表の方に連絡の協力をしていただく方法もあります。
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