こんにちは。服部葬儀社 相談員の中道 剛です。
みなさん、無宗教葬という言葉を聞いたことがありますか?
無宗教葬とはその名の通り無宗教で行うお葬式のことですが、「無宗教」とはいったいどういったことなのでしょうか。
今回は無宗教のお葬式とはどのようなものなのか、そして、葬儀の後の供養はどのようにしているのかなど、無宗教葬についてのお話しをいたします。
目次
◆無宗教葬と宗教葬の違いは?
・無宗教葬とは
「無宗教葬」とは一言でいうと【宗教家のいない葬儀】です。
つまり仏教の僧侶や神道の神職などが入らない葬儀をさします。
・宗教葬のルール
例えば寺院に葬儀を依頼する場合では、遺族側から寺院に「葬儀をお願いする」という事になります。これは仏教や宗派の考え方、そして寺院の作法や式次第に沿って葬儀が執り行われる事を遺族側は了承したうえでの依頼という事になります。
神道やキリスト教などでも同様の事がいえます。
ご遺族から「寺院に葬儀の依頼はするけれど、故人が戒名はいらないと言っていました。」との相談を受ける場合がありますが、戒名は僧侶にとって大きな意味があるため、基本的に戒名なしの葬儀をすることは出来ません。
寺院、僧侶によっては了承を得られる場合もありますが、葬儀を依頼する以上、宗教家の作法や方針に則りおまかせするべきでしょう。
・無宗教葬のルールはある?
前述した通り、葬儀を宗教家に依頼しない葬儀を「無宗教葬」と呼びます。
無宗教葬は宗教家がいないので、宗教特有の決められたルールも無く、自由に葬儀を行うことができます。このことから「自由葬」とも呼ばれます。
自由でルールが無いとはいえ、注意点はあります。
例えば、故人を明るく送り出したいから「服装は平服や普段着で!」といった場合、貸し切り型の葬儀施設であれば問題はないのですが、他の遺族が集まる葬儀施設や火葬場では、不快な思いを与えかねませんので特に注意が必要です。
◆無宗教葬の会葬マナー
・新聞のお悔み欄で無宗教葬がわかる?
葬儀が宗教葬で行われるか無宗教葬で行われるか親族以外の方は分からない事が多いかもしれません。
新聞のおくやみ欄では、無宗教葬でも「通夜」や「葬儀」を使用される場合はありますが、宗教色を消すために「偲ぶ会」や「お別れの会」などの表記になっていることが多いので注意してみてみましょう。
・参列者の服装と持ち物
無宗教葬(自由葬)であってもお葬式には変わりありませんので通常の葬儀に参列する服装で構いません。遺族より「平服で参列下さい」とあったとしても、華美な色の服装はすべきではありません。男性であれば明るい色を避けてダーク系のスーツ。ネクタイは黒または模様が入っていても黒に近い色を選ぶと良いでしょう。
女性の場合は、洋装の準喪服又は、黒のスーツをおすすめします。
また、持ち物やコートに関しても殺生を連想させるような皮革製品や毛皮のコートは避けましょう。
・不祝儀袋の表書き
仏教式であれば「御香典」、「御霊前」と表記する場合が多いのですが、無宗教葬ではお線香、つまり「お香」を使用しないこともあり「御香典」がふさわしくない場合があります。とはいえ、一般会葬者が無宗教と事前に知ることができない場合も多く、その場合は「御香典」でも失礼にはあたらないと言えます。
親族や事前に無宗教葬と知っていた場合はやはり配慮が必要です。
その場合は、「御霊前」をおすすめします。その他、無宗教葬でもお花は必ずといっていいほど使われますので、キリスト教でよく使われる「お花料」でも問題ありません。
宗教色の強い「御仏前」、「玉串料」の使用は避けましょう。
◆無宗教葬の式
仏教式など宗教家の入る葬儀では、式中のお経や焼香などの作法、説法など決まった式次第がありますが、無宗教葬としての決まった式次第が無いため、事前に式の内容を考える必要があります。特に多くの参列者が集まる場合は、内容を決めないというわけにはいきません。
式の内容について一例をあげると、焼香または献花、スライドショーの上映や故人の司会による経歴紹介などが一般的です。音楽を流して故人を偲ぶ音楽葬や、披露宴のように会食を伴いながら行う場合もあります。
また、一般の参列者がある場合は、進行やナレーションを行う「司会」も必要となるでしょう。
注意点は、「自由」とはいえ極端な事を行って会葬した方に不快感をあたえない内容にすることや、長すぎず短すぎないように式時間を調整することです。葬儀規模や内容によっても変わりますが、20分以上、1時間以内に収めることをおすすめします。
どのような式にするのかを決定するのは喪主様ですが、葬儀社の担当者と相談しながら式の内容を決めていくようにしましょう。
服部葬儀社には数多くの無宗教葬の実績があります。葬儀の際はもちろん、事前のご相談も承っております。
◆葬儀後の供養
仏教式で葬儀を行った場合は、僧侶によって初七日をはじめ、49日法要や一周忌、三回忌法要を行い供養します。僧侶が来ない場合でもお線香をあげたり一膳飯をあげたりと宗派ごとのルールがあるものです。
ところが無宗教の場合は供養をするもしないも自由ですし、供養の方法にも決まりはありません
ある喪主様は、無宗教葬を終了した後の供養の仕方がわからず、故人を粗末にしているかもしれないとお悩みになりご相談にみえました。
結局改めて寺院に依頼することにして、宗派に則って戒名をいただいた後、その後の供養は寺院にお願いすることになりました。
このように無宗教葬では供養も自由な反面、自ら決めていかなくてはならないのです。
無宗教葬を希望される際は葬儀後の供養の事も同時に考えておく必要があるかもしれませんね。
まとめ
・仏教や神道、キリスト教などの宗教家が入らない葬儀を「無宗教葬」と呼び、内容の決定権は喪主様にあります。
・無宗教葬に参列する場合でもお葬式には変わりありません。服装や持ち物の最低限のマナーを守りましょう。
・宗教家の関わらない無宗教葬では葬儀後の供養も宗教家が関わりません。遺族がどのような供養を行うかは自由でもありますが、自ら作り上げる必要もあります。
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